ネットビジネスは副業と専業どちらでスタートするのがオススメですか?
今現在サラリーマンですが、本気になるためにもいきなり専業で始めたほうがいいのか。あるいはサラリーマンとして給与を得ながら、まずは副業で始めるべきでしょうか。ネットビジネスは稼ぎやすいとも聞きます。ネットビジネスは副業と専業どちらでスタートするのがオススメですか? |
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これまでのキャリアの中で本職としてネットビジネスを実践した経験がある。あるいはもう既にネットビジネスでかなり稼いでいる。こういった特殊な場合を除き、いきなり専業でネットビジネスを始めるのはオススメしません。 |
ネットビジネス=稼げる、という幻想を抱くが…。
ざっくばらんな話をすれば、
・これまでのキャリアの中で本職としてネットビジネスを実践した経験がある。 |
こういった特殊な場合を除き、いきなり専業でネットビジネスを始めるのはオススメしません。
多くの人が「ネットビジネスに取り組むこと=稼げる」という幻想を抱いています。しかし、
・ネットビジネスだから稼げる。 |
というわけではありません。注意が必要です。
実際、ネットビジネス業界における大御所やお偉い先生と呼ばれるような人でも「ネットビジネスさえやれば人生は困らない」といったようなミスリードにつながる表現をします。しかし、この発想自体間違っていることを、まずは正しくご理解下さい。
良いモノや勝負できるモノを持つ人は稼ぎやすい。
そもそもネットビジネスとは
・自分の頭の中、もしくは手元に勝負できる(したい)コンテンツがある。 |
こういった状況でマッチングのツールとしてインターネットを使うビジネスを言います。言い換えれば、マッチングさせるためのツールとしてネットを使っているものは全てネットビジネスとも言えます。
また、インターネットビジネスの本質は“中抜き”です(企業が消費者に直販を行い、卸売や代理店、小売業などの流通業者が不要となること)。ネットを使い、仲介者を挟まず、直接消費者(エンドユーザー)に価値提供できる。こういった環境が整っているからこそ、良いものや勝負できるものを持っている人は稼ぎやすい、可能性が広がりやすいと言えます。
中抜きしても価値提供ができなければ稼げない。
一方で、反対の見方をすれば、
・自分の頭の中、もしくは手元に勝負できる(したい)コンテンツは無い。 |
こういった人が仮にマッチングツールとしてのインターネットを使ったとしても、当たり前ですが全く稼ぐことはできません。中抜きしたところで提供できる価値がなければ、対価として報酬を得ることはできません。
繰り返しますが「ネットビジネスに取り組むこと=稼げる」わけではないのです。
副業という形で小さくテストを繰り返すべきです。
また、仮に
・自分の頭の中、もしくは手元に勝負できる(したい)コンテンツがある。 |
といった要素を満たしている場合であっても、やはりいきなり専業でネットビジネスを始めることはオススメできません。
・ネットを使ってマッチングさせたとして、本当にビジネスとして成り立つのか。 |
などなど。まずは副業という形で様々なテストをしながら軌道に乗せ、専業になっても稼いでいけるものなのかどうか、を検証すべきです。小さく始めてテストを繰り返すことができるのもインターネット(ビジネス)の良い点です。そのメリットを最大限活用すべきです。
生み出した価値が時給何円になるのかを換算する。
専業でやっていけるかどうかを見極める基準は様々にあります。例えば「稼ぎ」という基準で判断する場合は、自分が生み出した価値がどれほどの時給になっているのかを換算する。これは一つの効果的な方法です。
仮に副業を2時間実践して5,000円を稼ぐことができる。これは単純計算で時給2,500円のビジネスを作り出したことを意味します。もし、そのビジネスに継続性があるのであれば、独立し、副業から専業になっても充分にやっていけるでしょう。
一方で、副業を2時間実践しても500円しか稼ぐことができない。これは時給250円のビジネスしか作り出せていないことを意味します。この程度の稼ぎであれば、当然そのビジネスを専業で続けていくことはできません。独立し、副業から専業にするのはまだ早いと判断できます。
フロー型かそれともストック型のビジネスなのか。
また時給以外にも、そのビジネスモデル(形態)によって専業でいけるかどうかを判断することができます。
自分自身が副業として取り組んでいるビジネスは
・あくまで労働集約型(人による労働が中心となって業務が行なわれている形態のこと)やフロー型のビジネスに過ぎないのか。 |
これは非常に重要な要素です。
ネットビジネスに限らず、ビジネスをやる以上やはり資本集約型、ストック型のビジネスを目指す必要があります。
例えば副業として多くの人が取り組む転売というビジネスモデル。確かに短期的な稼ぎを作り出すという意味では良いモデルです。転売ビジネスを教えるような塾やスクール、教材も乱立しています。しかし単純な転売だけを繰り返していては、どうしても労働集約型、フロー型のビジネスの域を抜けることができません。
転売というものは、右から左へと物を流して、あくまで価格差(価値の差)を埋めるもの。短期売買を繰り返す株式投資やFX(外国為替)のデイトレードと本質的には変わりません。そのため、どうしても作業を繰り返し、働き続ける必要があります。ストック型のビジネスにもなりにくいため、なかなかその時給を上げることもできません。
ストック型なら時給は上げやすい。目指すべき姿。
一方で、例えば自社の顧客リストが構築されるようなビジネスモデルを作り出す。
この場合、確かに顧客リストを構築するまでの時間はかかります。しかし、一度リストが貯まり始めれば同じ作業時間でも提供できる価値にどんどんとレバレッジをかけることができます。フロー型のビジネスモデルを展開することができるため、顧客リストが貯まるほど、必然的にどんどん時給も上げることができます。
ネットビジネスに限らず、ビジネスをやる以上、この形が本来目指すべき姿であり、顧客リストは必ず貯めなけれならないとも言えます。
ただし、いきなり専業でストック型のビジネスを作りこもうとしても安定した稼ぎを得るまで体力が続かないこともあります。副業で小さく始めて顧客リストという資産を構築しつつ、徐々に専業に移行していくという方法が賢明です。
中長期な目線で稼ぎ続けることができるモデルか。
また
・短期的ではなく中長期な目線で稼ぎ続けることができるモデルなのか。 |
という点も非常に重要なポイントです。
株式投資やFXでたまたま時流に乗って短期的に稼げる人がいるように、ネットビジネスも一過性のブームやノウハウで稼げることがあります。ただし、それはあくまで一過性のもの。本質からズレていることであれば、ブームが過ぎたあとも稼げるかどうかはわかりません。
ビジネスの原理原則として本質からズレた方法は長続きしません。小手先の裏ワザ・テクニックで稼いだとしても、それは長期的な稼ぎにはつながらないのです。
コントロールできないものに依存してはいないか。
また、そのビジネスが何かコントロールできないものに依存している場合も注意が必要です。
例えば転売というビジネス一つをとっても、多くの転売プレイヤーがAmazonなど一つのコントロールの効かないプラットフォームに依存してビジネスをしています。短期的な稼ぎを作り出すことができても、中長期的な稼ぎを作り出すことができるかどうかは危ういと言えます。
Amazonに限らずプラットフォーム自体が機嫌を損ね、初心者や転売プレイヤーを締め出すようになれば、当然その中で稼いでいた人たちは終わってしまいます(実際に多くの人がビジネスが成り立たなくなっています)。
・良い条件で会社にいたがネットビジネスをやるために退職した。 |
こうなった場合、仮に転職活動をする中で
「退職後にネットビジネスで稼いでいました」 |
ということを伝えても、ざっくばらんな話をしてしまえば全く評価はされません。むしろ転職後は間違いなく、前職のサラリーマン時代よりもマイナス評価での就職を余儀なくされます。
ですから、リスクをしっかりとヘッジして、スケジュールやプランを立てて取り組むこと。副業で小さくテストをしながら、果たして専業でやっていけるかどうかを見極める必要があります。
参考にしてみて下さい。